二輪主義

お前ホモか!?(歓喜)"<br>"僕は違います(半ギレ)

原付で400kmを1日かけて走破した話

スポンサーリンク

書いてる奴が学生の頃のはなし。
原付の限界に挑戦する。

 

原付を一日中走らせたらどこまで行けるのか

2018年秋、書いてる奴(当時大学生)はR1-Z購入のためにバイトに明け暮れていた。

また、丁度この頃貯金額が50万円を突破し、購入を目前に控えた書いてる奴は、うっきうきで毎日ツーリング動画を見ては、購入後のバイクライフを妄想していた。

ただ、当時こいつは行こうと思えば実際にツーリングに行くことができた。
通学で使っているCD50という原付。少々頼りないが、4速マニュアル、タンクを腿で挟むライディングポジションなど、排気量を除けば立派なオートバイである。
こいつを使えば日帰りの小旅行くらいできそうだと前から思っていたところだった。

そして、妄想だけでは我慢できぬ...ってなった書いてる奴はこの秋、これを実行に移す。
本命を購入した後ための予行演習も兼ねて、この原付で旅をすることにした。

折角ツーリングに行くのならば、普段行けないような遠くまで行ってみたい。
しかし、今回駆るのは50㏄のボロ原付、無茶はできない。
本当にそうだろうか?

カブと同じ横型エンジンを搭載する、頑丈さが売りのビジネスバイクであるCD50なら、凡人が考えうる範囲の無茶であれば問題なくこなしてくれそうだ。
なんたって設計したのは天才本田宗一郎アホ 書いてる奴がやりそうな大体のことは想定内だろう。

そういうわけで週末の2日間を利用して、原付で行けるとこまで行ってみる限界旅行を決行した。

いざ草津温泉

 

さて、あてのない旅に出ると言っても、どの方角へ向かうかくらい決めないといけない。
西へ向かうとすると、到達地点は最長で岡山~広島あたりになるだろう。
広島出身の書いてる奴としては、中国地方は結構行ったことある場所が多いので、もっと別の未知のエリア♂へイきたいと思う。
東ならば到達地点は東京あたりだろう。
こちらも何度か訪れているので、別のとこにしたい。
南は海である。書いてる奴は泳げない。

ということで、未知なる道*1を求め北上することに決まった。
朝8時に出て夜20時まで時速30kmで走り続けるとすると、理論的には360㎞/日の移動が可能である。
休憩などを含むともう少し短くなると思うので、大体300㎞地点になる草津温泉マイルストーンとし、行けたらさらに北の福島や仙台まで突入しようと考えた。

地獄の浅間越え

名古屋から草津温泉へ向かう途中、2つの山地を越えることになる。
八ヶ岳連峰と浅間連峰だ。

八ヶ岳は標高の低い和田峠ルート(標高1500m)を通るが、時間の都合上、浅間連峰地蔵峠ルート(標高1700m)で越えなければならない。
特に後者は佐久平*2からイッキに駆け上がるため、原付に大きな負荷がかかる。

実際に登った感想として、「死ぬかと思った。いつバイクが止まっても、あるいは壊れてもおかしくない状況だった。」と言おう。
時刻は16時前、佐久から登り始めて3kmくらいで徐々に出力が落ちてきた。
3速だとエンジン全開でも減速してしまう。
回転数が落ちると馬力が出ないので、2速に落として回転数と車速を回復する。
ただし、2速のまま走り続けると熱ダレを起こし、パワーが落ちるので3速に戻す。
フルスロットルで混合気をエンジンに送り込み、気化熱で冷却する。
これを繰り返して何とか進んでいった。
そこから2kmくらい進むと2速でも進まなくなり、仕方なく1速に落とす。
主に1速を使いながら登ってゆくが、それでも落ちてゆく車速に不安が募る。
「このまま止まってしまうのではないか?」
「こんな山道で故障してしまったらどうしようもないんだよ」
そんなことを考えながら、フラフラ車体を揺らしながら対面1車線の山道を登ってゆき、何とか頂上に辿り着くことができた。

f:id:seeeeker:20210514181138j:plain

おつかれ、ベンリィ。

夕暮れの嬬恋高原

地蔵峠を出ると下り坂が続く。
ベンリィのオーバーヒート気味なエンジンを冷やすため、クラッチを切って惰性で下る。

しばらく走ると視界が開け、嬬恋高原の景色が見えてきた。

f:id:seeeeker:20210514184311j:plain

浅間山が見える。遠くへ来たもんだ。

ここまでくればゴール?*3草津温泉は目と鼻の先。
我ながら本当によく頑張ったと思う。ベンリィが。

草津温泉到着

f:id:seeeeker:20210514185125j:plain

草津温泉到着です。

名古屋を出て10時間、18時頃ようやく目的地の草津温泉に到着した。
正直ライダーもバイクも既に限界で、今日はこれで切り上げたいところなのだが、書いてる奴はクッソ貧乏なのでこんな高級温泉街には泊まれない。
となれば浮浪者のおっさんと化して路上ホテルで一泊する他ないのだが、さすがに迷惑なので高崎の実家を今宵の宿とした。私は善良な浮浪者なのだ。

f:id:seeeeker:20210514185839j:plain

風呂から上がるとあたりはもう真っ暗。

某走り屋マンガの舞台「秋名山」へ

草津温泉から宿までのルートをGoogle先生に尋ねると、国道292号から県道375、377号を通り、国道406号へ抜けるルートを提案される...

ちょっとまって!秋名山めっちゃ近いやん!
ということで寄り道していくことになった。

f:id:seeeeker:20210514191020j:plain

例のスタート地点

???「なんか秋名っておもったより少ないねー、走り屋のクルマ」
???「そうそう、もっとにぎやかなのかと思ってたのになァ…」

なんてセリフが聞こえてきそうなくらい走り屋がいなかった。
というより人全然いねーじゃん!
野生動物がとびだせどうぶつの森してきて、幸せなキスをしてツーリング終了にならないかすげー怖かったゾ…

と思ったら途中結構それっぽい車とすれ違った。
なんだよ結構やってんじゃん、アゼルバイジャン

はい!

ということで今宵の宿、快活クラブ高崎緑町店に到着。
時間は21:30くらいだったかな...

この記事書いてて思ったんだけど、こんときの自分全然写真撮ってねーな...
まあそれだけ余裕がなかったんだろう。

結論

12時間原付を走らせ続け370㎞の距離を走破した。
もうちょっと朝早く出発して、坂のない道を選べば400㎞も越えられそうだ。

急こう配区間では出力の低下が気になり、精神的にも非常に摩耗するツーリングだった。
しかし、こんな体験は多分50㏄でしかできないだろう。
このベンリィはもう75㏄にボアアップしてしまったが、いずれ50㏄の車両を保有したい。
そのときは...

もう一度やりたいぜ!

おまけ

おまけがほんへ

ある秋の土曜日、未開の地・グンマ―へ密入国したのだが今日は日曜日、明日までに名古屋へ戻らなければならない。講義がある。
ということで、ここからは迫真帰宅部のはじまりはじまりィ!

帰りも同じようなルートじゃつまんないよなぁ!
ってことで、高崎から碓氷峠、メルヘン街道、伊那谷経由で愛知県へ向かった。

碓氷峠

高崎を出て最初の難所が碓氷峠である。
インパクトブルーのホームコース、拓海がはじめての遠征バトルで走ったあの道。

難所に挑む前に、ふもとの横川駅でちょっと休憩する。
ここ横川駅は信越本線の終点だが、かつてはこの先に線路が伸びており、碓氷峠を超えて長野、新潟方面の輸送を担っていた。
オートバイ(つっても50ccだが...)でも苦戦するこの峠を、登坂力に劣る鉄道が通っていたのだから驚きだ。
廃止される前に乗ってみたかったが、当時書いてる奴は2歳、たとえ乗ってたとしても覚えてないだろう。

f:id:seeeeker:20210515000625j:plain

碓氷峠の途中に、レンガ造りの立派な橋がある。
これは鉄道があった頃に使われていたもので、沿道にはこうした鉄道遺産がいくつか残されている。

f:id:seeeeker:20210515000640j:plain

なんだあのでっかい橋...

f:id:seeeeker:20210515000828j:plain

トンネルなどの鉄道遺産が残っている。

ところで、この峠は思ったより勾配がきつくなく、登りやすい。
昨日の地蔵峠のように、シビアなギアチェンジをする必要もなく、比較的ラクに登りきることができた。

登った先は避暑地、軽井沢。確かにふもとに比べ気温が下がったのがわかる。

f:id:seeeeker:20210515000918j:plain

メルヘン街道

軽井沢から進路を南に取り、佐久平をメンヘラ街道へ向かう。

久しぶりの平地にベンリィの調子もよい。
このCD50というオートバイ、平坦区間では60㎞で巡行できるほどで、結構な動力性能を持っている。
そういうことがどういうことかというと、勾配区間で遅れる分をこういう道で取り戻せるということだ。
よいこはマネしちゃだめだぞぉ♡(IWNG)

碓氷峠を抜けてから快調に飛ばしてきた書いてる奴であったが、R299を右折するとツーリングはいよいよメ ン ヘ ラ 街 道きけんなりょういきへと突入する。
何を隠そうこれから通るメルヘン街道の標高は2100m、昨日あれだけ苦労した地蔵峠よりも600m高いのだ。
昨日の今日なのになぜ?と思われるかもしれないが、1700mいけるんなら2100mも行けそう...試してみたいお年頃なのだ。
だがしかし、しばらく走ると案の定パワーが落ちてきて、最高点までの1/3を進んだあたりで止まってしまった。やっぱりな♂
ということでその辺の農道で少し休ませてもらい、エンジンを冷やす。

f:id:seeeeker:20210515001053j:plain

まあ勾配キツいからね、しょうがないね。

いい眺めだ(光悦)...
ちなみにこのブログのヘッダー画像もここで撮ったものである。
20分くらい休んで、エンジンもバッチェ冷えたようだ。
ここからは走って休んでを繰り返し、何とか頂上一歩手前くらいのレストハウスまで登って行った。
しかしここからの坂が急スギィ!
全然キツ坂じゃんお前!
ということで、途中でストールしたりもしながらなんとか登り切り、標高2000mに到達した。

f:id:seeeeker:20210515001242j:plain

ここから飯田までは下るだけ、ラクちん。

f:id:seeeeker:20210515001408j:plain

茅野まで下り八ヶ岳連峰をバックに1枚。山並みが綺麗だ。

ただいま!愛知県!

 諏訪からはR153に沿って伊那谷を下り、そのまま豊田市へ至るのだが、正直普通すぎて書くことがない。
というか全然写真撮ってないので記事を書けない。
なにやってんだよ過去の自分…

唯一写真を撮っていたのがここ、杖突峠の展望台である。
そういえばゆるキャン△2で杖突峠でてましたね。

f:id:seeeeker:20210515001602j:plain

あとは適当に飯田の街を抜けて、パパパっとやって、終わり。

f:id:seeeeker:20210515001629j:plain
ただいま!愛知県!

 

*1:激ウマGAG

*2:標高550m。和田峠は標高700mの諏訪から登る。

*3:いやゴールではない