広島県の福山市に、変わった旧車を集めた博物館があるらしい。
旧車好きの書いてる奴はそんな噂を聞きつけて、愛車のR1-Zを駆り現地へと向かった。
今回は噂の博物館へ潜入した記録をお伝えする。
福山自動車時計博物館について
福山自動車時計博物館は広島県福山市の北部に位置する、レトロな自動車、時計、その他男の子が好きそうなモノを展示している博物館である。
こ↑こ↑
ということで開幕到着、はいよーいスタート
入館料
- ~小学生 300円
- 中高生 600円
- 大人 900円
- 65歳~ 600円
- 障害者 600円
なお、この博物館は割引が充実しており、日付やクーポンにより200円くらい割引される。
公式ページを見てから訪問すると幸せになれるかもしれない。
↓↓公式ページ↓↓
定休日
年中無休
年末年始も開館する。
実質コンビニ
営業時間
9:00~18:00
ボンネットバスの試乗体験
この博物館ではGWやお盆の連休期間を中心に、ボンネットバスの試乗体験を行っている。
書いてる奴は5月連休を利用して訪れたため、運よくボンネットバスに乗車することができた。
これが実際に乗車できるボンネットバスである。
このバスは1961年製で、元は東北地方で活躍してきた車だそうだ。
キャビンから突き出たボンネット、カタツムリのようなヘッドライトから、この車がずっと昔に作られたものであることが何となく分かる。
外観だけでなく、インテリアからも当時の時代背景を知ることができる。
車体側面中央の扉から、バリアフリーのバの字もない2段ステップを上がると、床が木製であることに気づく。
書いてる奴はこんなのを見たことがない。
現在では火災防止などのために、きっと木製のバスなんてのは製造できないのではないか?
また写真右下には、銀色の手すりで仕切られた謎のスペースが設けられている。
これは当時車掌さんが乗務していたスペースで、つまり1960年代には自動放送などなかったのだ。
バスが走りだすと、例のウイルス対策として開けられた窓から心地よい風が流れ込んできた。
こんなに窓が開くバスも冷房のない当時ならではで、現在はもう見られないだろう。
主な展示物
バスが再び博物館に戻ってきたら、いよいよ博物館に入館する。
入口では錆びたブルドーザーや雪上車がお出迎えしてくれた。
なんでここだけ世紀末始まってんだろ?
個性的な外観とは裏腹に、内部の展示物は状態よく保存されている。
ここからは館内の展示物を見ていこう。
クラシックカー
入口をくぐってすぐの左手には、某世紀の大泥棒(三世)が載ってそうなクラシックカーが並ぶ。
ところで、なぜか20世紀前半のスポーツカーにはオープンカーが多い。
昔の高性能車(フォーミュラーカー)には屋根がない→天井レスは高性能の証
的な考え方があったのだろうか?
新型コロナ
入口右手には例のアイツの名前を冠した自動車が展示されていた。
トヨタ コロナ(RT20)である。
「いつかはクラウン」という言葉が表すように、この時代のトヨタ車には序列が存在した。
庶民のカローラ、中流層のコロナ、そしていつかは上級国民にという具合に、クラウンは庶民の憧れだった。
そしてこのコロナは、裕福になったがクラウンには手が届かない中流層の「カローラよりも1ランク上のクルマが欲しい」という願望の受け皿となっていた。
今で言うカムリくらいのクルマだろう。
しかしながら、カローラ・クラウンが現在まで継続して販売されているのに対し、コロナは2001年に販売終了となっている。
これはまるで、2極化が進み格差社会となりつつある日本の現状を表しているようだ。
ついでに新型の方もさっさと消えてくれるのを願う。
コロナの裏手に回るとこんな展示があった。
これもう確信犯だろ。
飛行機
実際に乗って操縦桿を動かせる。
操縦桿を動かすと、連動してフラップが上下する。
書いてる奴はあんま飛行機詳しくないんだけど、他の博物館でもこうやって乗れるんですかね?
乗り物を展示してんのに乗れないっつー博物館もあるなかで、実際に乗れるってのはより大きな経験になるのでいいと思いまーす。
カブ
館内の一番奥にF型カブが展示されていた。
「カブなんてその辺にいるだろう」と思った方、そうじゃない。
スーパーカブではなく、カブ、バイクではなく、チャリに取り付ける補助エンジンである。
同業他社のモペッドと違い、エンジンを後輪のサイドに持ってきたこの製品は、「やけどの心配もなく、オイルが服に着くこともない」と評判で爆売れした。
本田技研が成功する足掛かりになった名車である。
キャロル360
こいつのデザインは、当時のマツダ製セダンのテンプレートみたいなもんである。
尻下がりのキャビン、逆スラントのリアウインドウは全長を長く見せる工夫だろう。
車体側面を貫くメッキのラインは、この車が水平基調であることを強調する。
つまり、抑揚がなく落ち着いたたたずまいで、躍動感を重視した今のマツダ車とは違うが、魅力を持ったエクステリアなのだ。
個人的いつか買いたい車No.2だ*1。
マツダタクシー
オート三輪の頭にタクシーのケツを持つ珍獣。
戦後2年間だけ作られた希少車で、展示してあるのはレプリカらしい。
異なる乗り物の頭と尻をくっつけた外観や、当時の資料から復元された経緯などは、まさに自動車版ウオノラゴンだ。
復元に携わった人間は何を思ってこのレプリカを作ったのだろうか...?
時計その他
自動車やバイク以外にも、時計やピストルなど、男の子が喜びそうなものが「お前らこういうのが好きなんだろ?」と言わんばかりに展示してある。
特に、時計台とかに使うでっかい時計が展示されているスペースは、異世界感というか、スチームバンクっぽさがあってエモかった。
まとめ
福山自動車博物館に行ってきた。
1940~60年代の自動車やバイク、時計、飛行機まで展示されている。
自動車に興味がなくても、レトロなものが好きだったり、当時を知っている方であればきっと楽しめる博物館になっている。
連休中はボンネットバスの試乗体験もやってるので、密にならない程度に行ってみて欲しい。
*1:No.1はルーチェロータリークーペ