ウインカーが両方点いてる?
まずはこの動画を見てほしい。
https://twitter.com/thankyou_R1_Z/status/1160512210214387712
(右折なのか左折なのか)どっちだよ。
まあちゃんと走るしウインカー以外の灯火類は正常なんで某鉄道車輛メーカー*1基準でいうとこれは仕様である。
しかしこのまま走っているといつか事故るので早急に修理をしよう(強制)。
原因の考察
差し当たってまず原因を考察する必要があるのだが、そのためにはCD125Tというバイクに精通していなければならない。しかし、生憎 当職はこのバイク触ったことないし、買ったばっかりだからサービスマニュアルも持っていない。
となると一番手っ取り早いのはバイク屋に持っていくことなのだが、ヤフオクジャンキーの当職には行きつけのバイク屋も修理代を用意する余力もない。
そこで今回は、人類の英知が集まるインターネッツを使えば貧困底辺大学生のノンケでもバイク修理ができることを、このゴミブログを読んで時間を浪費しているホモたちに知らしめてやろうと思う。
ちゃんと直して、びっくりさせたる!
故障個所の探し方
原因究明にあたって初めにすべきなのは、同様の症例の検索である。バイクに限らず世の中で発生するほとんどの故障には前例がある。CDのような旧車に片足突うずるっ込んでる車ならなおさらだ。
今回の症例をまとめると以下のようになる。
- フロントウインカーが両方点滅する。
- 曲がりたい方(右にウインカー出したら右、左にウインカー出したら左)のウインカーが強く光る。
- リアウインカーは(ウインカーどっちに出しても)両方がかすかに光る。
- ポジションランプ(ポジランプ)の光が弱い
早速Yahoo知恵遅れ袋で上記の症状を調べてみたところ、それっぽい質問*2が見つかった。
Q
cd125tというバイクに乗っています。
ウインカーのスイッチを入れると左右どちらとものウインカーがつきます。
前の両方のみ付き、後ろのウインカーはつきません。この症状はどういった症状でしょうか?
ウインカーリレーかボディアースくらいしか思いつきません。
A
アースが浮いて漏電して回りこんでます。
年月の経った旧車ですから、ボディアースかウィンカーアースが錆びついて接触不良おこしてます。端子とボディのネジ穴の錆を取ってダメなら、ボディアースから一本エンジンの適当なボルトに共締めして、エンジンでアースを取ってしまいましょう。線の太さは0.75~1.25sqが良いです、端子はアース端子用の真鍮のものがベストです。
どうやら今回の故障はアース不良*3が原因らしい。
そこで、故障個所を調べるためにウインカーの回路図を作ってみた。
このとき、フェンダー(≡リアウインカー電球のマイナス端子)とアースとの間に抵抗が気持ちよくinしてしまった場合、発生する不具合は今回のそれと一致する。
- ポジランプで電圧が下がった分、曲がりたい方と反対側のフロントウインカーに余計な電圧が加わるのでちょっと光る。
→フロントウインカーが両方光る。
→曲がりたい側のが強く光る。 - 接地抵抗によってリアウインカーにはほとんど電流が流れない。
→リアウインカーはかすかに光るだけ。 - ポジランプと並列に抵抗が挿入るため電圧降下が生じる。
→ポジランプの光が弱くなる。
やはりフェンダーがうまく接地できてないのだろう。
故障個所の検証
まずはじめに、4つのウインカーに付いてるオレンジ色のカバーを全て外す。
そしたら中に電球のソケットがネジ留めされてるのが見えると思う。それがウインカーのマイナス端子となる。
本来であればこことバッテリーのマイナス端子との間の電気抵抗は0であるはずなので、早速測ってみよう。
- フロント右:0.3[Ω]
- フロント左:0.4[Ω]
- リア右:3.2[Ω]
- リア左:5.4[Ω]
(左右で抵抗値が)違うだろぉ...
おかしい、もし↑の回路図が正しいとするとリアウインカーとアース間の抵抗は左右で等しくなるはずなんだが...
ちなみにこの測定結果をもとに回路図を書き直すとこうなる。
赤線で囲った部分が変わっているのがわかるだろう。
図中にも示した通り、この場合考えられる症状はリアウインカーの点灯不良であって今回の症状と一致しない。
まま、ええわ(適当)。
このとき、3.2だとか5.4といった数字だけ見て
(抵抗値が)低低してる...
と判断してはいけない(戒め)。
バイク整備において、この抵抗値はアース不良を引き起こすのに十分なくらいにはDKSGる。とりあえずここを修理しよう。
修理
原因も分かっ田所で次は修理である(わかってない)。
CD125Tの場合、ウインカーのマイナス端子は取り付け部のネジと繋がっており、これがリアフェンダー(通常バッテリーのマイナス端と繋がってる)のネジ穴と接することでアースを取るという仕組みである。
もしここのネジやネジ穴が錆びて、サビ穴ダディーに大変身してしまうと抵抗が発生してしまい、アース不良の原因となる。そこでまずはネジ穴をタップでさらうのと、ネジを真鍮ブラシで磨いて綺麗にしよう。
かなり錆びついていたが大方綺麗になった。
さて早速抵抗を測りなおしてみると...
- フロント右:0.3[Ω]
- フロント左:0.4[Ω]
- リア右:1.6[Ω]
- リア左:1.6[Ω]
ウインカーを点けてみても症状は改善されていない。
しかし、抵抗値は先ほどよりも下がっているので一定の効果はあったようだ。
んにゃぴ...
抵抗値が左右で揃っているということは、やっぱりリアフェンダーがうまく接地できてないんじゃないか?
そう思ってリアフェンダーとバッテリーの負極を物理的に繋いでやった結果がこちらの動画である。
https://twitter.com/thankyou_R1_Z/status/1161478370099630080
あっ、ここかぁ!(発見)
あとはリアフェンダーとバッテリーのマイナス端子を結線して、終わりっ!
使った工具とか
①デジタルメータ
電圧、電流、抵抗、静電容量が測定できるスグレモノ。
付属の針みたいなテスターリードはバイク整備向きではないので、リードが交換できる奴を買おう。
バイクには交流と直流の両方が使われているから両方対応してるものだとなおよい。
➁ワニ口テストリード
Longruner テストリード ワニ口クリップ バナナプラグ 5点セット 1M 両端4mm 専門CAT III 1000V 15A 自動車メンテナンス用品 デジタルマルチメータ用 LP2100
- 出版社/メーカー: Longruner
- 発売日: 2019/05/31
- メディア: Tools & Hardware
- この商品を含むブログを見る
バイクの電圧を測定する際、テスター付属のニードル端子だと両手がふさがってしまうので、こっちのワニ口クリップのを使おう。